公開どころか前回記事から流石に時間経ち過ぎだろ…
って雰囲気立ち込めてるトランセンデンス感想文。

2014-08-16-00-31-43
無い語彙を絞り出して推敲したりしていた。

いいさ。今後DVDとかで観た人が検索に次ぐ検索の果て
こんなブログまで漂流してきた時の為に書いたのさ。


実は地元の映画館で僅かに上映延長してた為うっかりもう一度観に行ってしまったんですが、この映画、観客をSFの面白みと緊張感の中に置きながら最終的には科学の向こうの意識や魂の本質にまで思考を至らせてくれる素晴らしい映画ですよ。

初見の興奮は流石に無かったですが落ち着いて観れたし新たな発見もいろいろあった訳です。
そしたら、前回書いた記事のテンションが恥ずかしくなってくる訳です。

なので今度はしっとり書きますよ。しっとり。

そもそも自分自身の解釈を整理する目的で書いた考察というかあらすじめいた物なので
不快に思う方いたらスミマセン。勿論がっつりネタバレなのでご注意。かなり長いです。










今更知ったのですがSFなのに映像がとてもドラマチックなのは35mmフィルムで撮られてるからだそう。いい…。

どうせがっつりネタバレする予定なので書いちゃいますけど

私もね、正直マッドな科学者がスカイネットみたいなサイバー暴君へ変貌を遂げてく映画なんだろうと思ってたんです。違いました。違いましたね。

ウィルは人類を支配する気も、世界を征服する気もなかった。決して反旗を翻したロボットではなかったし、そうなる理由もなかった。彼は世界の全てが予知できるほどのビッグデータから割り出した人類が救われる未来設計&実現へ何の疑問も持たず走り出し、人類の価値観を置いてけぼりにしただけです。(彼の目指した人類の在り方が本当に幸福とは思わないですが)
この映画の示す本当の脅威の正体は、始めから人間の心の弱さにありました。

「人は未知の物を恐れる」

いくら科学が発達しても、人の本質は科学の発達ほどハイスピードに変化できない。。
最後の大停電は、ウィルの描く未知の未来に怯え凶行に走った人間達が招いた結果です。


まあね?確かにウィルの力は人類を怯えさせるに充分ではありましたよ。
ネウロのHALみたいな、画面の向こうから出てこない範囲でも充分恐いのに、
ナノなんかやり始めたらアレよ、呼吸しただけでサイボーグにされるよ。
でも呼吸しなくても皮膚から来るからね。水でもヤバイけどね。
それで最後、ウイルスを…注射?えっ?

こ、これは技術進みすぎると人と機械の境目が曖昧になるように、コンピュータウイルスも実際のウイルスも曖昧になる的な奴か。
ん?でも脳パターンを上げれるんなら思考自体がウイルスにもなり得るんじゃ。。


…ツッコミに回ると忙しい映画なのは違いないけどもとにかく!(早くもしっとりしてない)



「奴は誰も殺さなかった」

ウィルや多くの科学者を殺したのも、マーティンを殺したのも、
エヴリンに大怪我を負わせたのも、インストールされたウィルじゃない。
すべて人間なんです。


そして人々が自分を排除しようとしてることに気づいたウィルは
当然のように妻の想いに応え、親友の命を救い自ら滅びる道を選んだ。
ウィルは心優しい科学者であり続けた。彼を倒すべき脅威にしたのは、
エヴリンを含め、最後まで周りの人間達だったのだ。

まあ、一番かわいそうなのはマーティンなんですがね?


面白いのは科学を憎むテロリストがマックスを人質にとり、機械相手に情で訴えるという呆れた方法でウィルを脅すことですねー。この時点で彼らの正義は破綻か敗北かしかないわけで。皮肉なもんです。同じく死に瀕したエヴリンも、ウィルがマックスを見殺しにすると思って涙ながらに訴える。その時初めてウィルは自分が情の無い怪物と思われていた事に気づいたんでしょう。 自分を信じ、科学を信じていた妻にさえ。…なんて切ないんだ。私ならここで暴君化するわ。しかしウィル、


「ずっと そうさ」
 ですよ。

ああもうウィルが本当に生前のウィルの魂を引き継いでいたかとかどうでも良いです。。
ウィルの記憶や意識を持った存在がそう応え、彼女を許し、最期を共有したんだからそれで良いんです!エヴリンは自分の信じた夢をウィルが描いた未来の中に見ることができたからそれでいいんだ!そこには間違いなく真実の愛があったぞおお!!(しっとりする気無い)

悲しくも優しいラストよなあ…

二人の魂が一緒に聖域へ帰れたと信じることで、観てるこっちも救われましたよね。
最後の水溜りが、マックスの見てる前でジジジってなるの超好き。



と、ここまでほぼ粗筋な上に真の脅威は~とか人の弱さが~とか若干教訓っぽくなってますが

なんだかんだこの映画で私が一番魅力を感じるのは、魂とは何かという壮大な問いかけに切なくも心地よく浸れる所です。幸せとは何か、自我とは何か、愛とは何かでも良いですよねー、とりあえず目に見えない何か。残されたマックスのように、観客もこの一連の事件の本質が何だったのか、其々の運命を美しい映像と一緒に振り返り、思い巡らせることになるのです。

・・・こ、これFolksSoulにも言えるじゃん!Folks置き場にも書いとこ!(発症)


トランセンデンスの話に戻ると、インストールされた意識に魂というか自我が宿るかどうかは証明できないので、判断するのは結局まわりの人間になる、という事実を上手く利用した映画だったわけですが(偉そう)本当は人と人でもそうですよね。普段相手の魂を疑わずに接しているというのは実は不思議なことだよなーって。それにトランセンデンスは魂を奇跡として扱うのではなく科学技術の成果として挑んでいるのが凄く現代的というか未来的というか、科学の恩恵と情報と危険どっぷりな生活を送る我々にとってよりリアリティを感じさせてくれたと思うのですよ。少し前なら人工知能と魂の図式って魂が宿ったロボがどう生きるかが焦点であり彼らのドラマを見せてくれる感じで(A.IとかA.IとかあとA.Iとか)その魂自体はどちらかというと神秘主義の範疇だったと思うのです。私が知らないだけで他にも科学×魂の映画ありそうだが、こんなに美しく綺麗にまとまってて演出ツボってる私好みの物はそうないはず。

SFと思ったら恋愛物だった!って感想抱く人も多そうですし実際それもそうなんですけど科学も人の文化圏内にある限りSFもヒューマンドラマに回帰するのは必然なような気がします。多分その展開自体がこの映画の伝えたかったことなんだろうね。(かっこよくしめる)
見た直後は思いっくそ「恋愛物だこれ!」とか言ってましたけどねHAHAHA
 
本当出会えてよかった映画でした。私こんな映画ずっと観たかったよ。

どうでも良いんですが親父がこれ観たがってるのでDVD出たら見せるんですけど、
なんかターミネーターみたいの期待してるっぽいからね。不安しかないね。